ADHDの人との接し方

ADHDの方の中には上司や同僚に自分自身がADHDであることを事前に伝えておられる方も多いようですが、職場でADHDの方と接する時にどのような対応が望ましいのでしょうか。

まずは、ADHDがどのような病気なのかという理解をして、その人自身が得意とする仕事と苦手としている仕事を見極め、得意な仕事を積極的にお願いし、苦手な仕事は極力まわさないようにしたり、苦手な仕事をサポートすることです。

そして、なかなか仕事に集中できないような様子がみられる場合は環境を見直す必要もありますし、仕事の指示を伝える時にはできるだけ要点をまとめて短く行うなどの配慮も必要になってきます。

ADHDは発達障害の一つで治ることはないとされていますが、適切な治療を受けることで症状をカバーしたり、緩和させることは可能です。

仕事が上手くいかない時の対策

ADHDの症状には不注意、衝動性、多動性のタイプがありますが、
不注意の症状によって注意力を持続させることが困難となり、注意力が落ちるため仕事上でのミスや忘れ物が目立ちますし、遅刻や取引先との約束を忘れてしまうなど、ミスや失敗が許されない状況での仕事が求められる場面もあります。

この不注意の症状を完全になくすことはできないと言われていますが、不注意の対策としてはやるべきことをメモに書く、一日の行動の流れを書いておく、優先順位をつけやるべきことをリストにしておくなど、工夫次第で些細な失敗やミスを減らすことはできます。

ADHDの方に向いていないとされている仕事もありますが、
ADHDの特徴をいかすことで向いている仕事もあります。

ADHDの方の特徴として、自分自身が興味のあることに関しては非常に情熱的で、高い集中力を発揮させることができますし、独特の感性というものを持っています。

そして、固定概念にとらわれないといった特徴があるため、発想力にも優れています。

そのため、研究職やデザイナー、広告関係、CGアニメーター、声優、営業・販売、美容師、メイクアップアーティスト、スタントマンなどが向いている仕事だとされています。

※ADHDの症状には不注意、衝動性、多動性があり症状の現れ方には個人差がありますので、自分の症状にあわせて無理なく続けていける仕事を見つけて下さい。

ADHDの症状があると、仕事上で多少のトラブルはつきものですが、
仕事内容によっては大きなトラブルを招いてしまうこともあります。

まず、ADHDの人に向いていない仕事についてみていきたいと思います。

症状の現れ方は個人差が大きいですから参考程度にされて下さい。

単調作業の繰り返しが求められる仕事、集中力が求められること、時間やルールが厳しく設けられている仕事、ミスや失敗ができない仕事などは不向きだとされています。

特に長時間じっと座って行うようなデスクワークなどを苦手とされる方が多いようです。

ADHDは興味のあることに関しては素晴らしい集中力を持続させることができるといった特徴がありますが、興味のないことに関しては集中力を持続させることは難しいといった特徴もあります。

ADHDの方の中には自分自身がADHDだという自覚がない方も多いようですが、いざ就職をし働きだして些細なミスを繰り返してしまったり、遅刻や忘れ物が多いなどの悩みに直面し、そこで初めて疑いを持ち専門機関を受診し、大人になってからADHDと診断を下されるケースは珍しいものではありません。

ADHDは、不注意・衝動性・多動性という3つの症状を特徴とする発達障害の一つです。

これらの症状の現れ方には個人差がありますが、例えば不注意の症状がみられる場合には上司に何回も注意されてもミスや失敗を繰り返してしまうなどの問題はつきものだと思いますし、多動性の症状がみられる場合には大事な会議中などにも落ち着きがなく周囲の人からは「やる気がない」と誤解を招きやすいです。